インジケーター・手法

ボリンジャーバンドの効果と使い方

ボリンジャーバンド(Bollinger Bands)は、テクニカル分析でよく使用される価格チャートの指標の一つです。アメリカの作家、財務アナリストのジョン・ボリンジャー(John Bollinger)によって開発されました。ボリンジャーバンドは、価格の変動性とトレンドの方向を判断し、サポートとレジスタンスのレベルを特定するのに役立ちます。この記事では、ボリンジャーバンドの効果と使い方について説明します。

ボリンジャーバンドとは

ボリンジャーバンドは、移動平均線を中心として、その上下には統計学を用いて計算された標準偏差を表示します。
一般的にトレンドの強さや方向を分析するのに用いられるテクニカル指標で、通常、ボリンジャーバンドの幅が広がっている場合、価格の動きが強調されており、その方向へのトレンドが強い可能性があると見なされます。このため、トレンドの強弱を視覚的に把握しやすいため、多くのトレーダーに支持されている人気のある指標の一つです。

移動平均線

移動平均線は、一定期間の価格終値の平均を計算し、その結果を折れ線グラフで表現したものです。期間の長さはユーザーが設定でき、短期から長期までさまざまな取引に応用可能です。
英語では「Moving Average」または「Simple Moving Average」と呼ばれ、多くの海外FXプラットフォームでは英語表記が一般的です。
通常、ローソク足チャートと併用して使用され、その特性を活かしてトレンド分析に役立てられます。シンプルながら効果的なテクニカル分析方法の一つです。

標準偏差

標準偏差は、移動平均線の上下に表示される線で、一定期間のデータの平均値からのばらつきを示す数値で、通常はσ(シグマ)という単位で表されます。
たとえば、過去10日間のデータの平均値から計算された標準偏差が高い場合、それは価格のボラティリティが高いことを意味します。

±1σ

移動平均線の上下に表示される線は、プラスマイナス1σ(シグマ)と呼ばれます。
ローソク足がボリンジャーバンドの±1σの範囲内に収まる確率は約68.3%となり、その計算式は、n日の移動平均±n日の標準偏差で求められます。
±1σに価格が接触したからと言ってすぐにトレードを行うのではなく、この段階ではトレードの機会を見極め、その後の値動きを検討してからトレードを行うことが多いです。

±2σ

プラスマイナス2σ(シグマ)と呼ばれる線です。
±1σの外側に表示され、ローソク足が±2σの範囲内に収まる確率は約95.4%となります。この確率は、計算式としてはn日の移動平均±n日の標準偏差×2を用います。
多くのトレーダーは、トレードのタイミングを±2σの付近で探し、これらの線を重要なサポートやレジスタンスと見なすことが一般的です。

±3σ

±2σの外側の線は、プラスマイナス3σ(シグマ)と呼ばれます。
±3σ(シグマ)に収まる確率は99%とされており、ほとんどの確率で±3σ(シグマ)内に価格は収まるとされています。
ただし、強いトレンド相場や急な価格の変動時などは、±3σ(シグマ)内に収まらない場合もあることを覚えておきましょう。

ボリンジャーバンドの見方

ボリンジャーバンドには、「スクイーズ」「エクスパンション」「バンドウォーク」「ボージ」と呼ばれる特徴的な形状があります。

スクイーズ

ボリンジャーバンドの幅が狭まくなっている状態を「スクイーズ」と呼び、通常はレンジ相場やもみ合い相場を指します。
スクイーズ時には市場のボラティリティが低く、取引を行っても大きな利益は期待できません。

エクスパンション

ボリンジャーバンドが拡大している状態を「エクスパンション」と呼びます。
ボラティリティが高くトレンドが発生しやすい状態にある為、利益を大きく狙いやすい相場といえます。

バンドウォーク

価格が1σ(シグマ)や2σ(シグマ)に沿って一方方向に動いている状態を「バンドウォーク」と呼びます。
ボリンジャーバンドがバンドウォーク状態にあると、通常トレンドの持続性が高まり、その方向への大きな価格変動が期待されます。
強いトレンドの場合、バンドウォークが長期間にわたりやすく、トレンド初動でポジションを取ることができれば、大きな利益を期待できます。
バンドウォークが発生すると、バンドが上下に大きく広がることがありますので、ローソク足の動きと合わせて、バンドの動きにも注目しましょう。

ポージ

ボリンジャーバンドの幅が最も拡大した部分はポージと呼ばれています。
価格の変動が最も大きいタイミングであり、トレンド相場の終了を示唆します。

ボリンジャーバンドの使い方

ボリンジャーバンドの本来の使用方法は、バンドウォークを利用した順張りでのトレードです。しかし、相場がレンジ相場である場合(トレンドが形成されておらず、価格の変動が限られている状況)、ボリンジャーバンドは逆張りトレードにも役立ちます。

順張りでの使用方法

まず、ローソク足が±1σのバンドに近づいたタイミングでトレードの検討を始め、±1σか±2σのバンドに接触するのを待ちます。
ローソク足の動きに注目し、ローソク足がバンドに近づいて移動する場合、バンドウォークの可能性が高まっています。
バンドウォークが発生すると、バンドが上下に広がることがありますので、チャートを慎重に観察しましょう。
バンドウォークが発生する兆候を感じたら、トレンドに沿ってエントリーし、バンドからローソク足が離れたタイミングで利確します。
なお、バンドウォークは±1σのバンドまたは±2σのバンドのどちらでも発生する可能性があるため、ローソク足がいずれかのバンドに沿って推移している場合、バンドウォークの機会があることに留意しましょう。

逆張りでの使用方法


最初に、チャートが一定の価格帯内で値動きをしているかを確認します。これは通常、レンジ相場と呼ばれる状況です。
レンジ相場の場合、逆張りトレード戦略を活用できるため、ローソク足が±1σか±2σのバンドに接触するのを待つことになります。
ローソク足がバンドに接触したら、逆張りのエントリーポイントとして取引を開始し、価格の反発を狙います。
反発が確認できたら、移動平均線近辺で利確し、再びバンドに近づくのを待ちます。

また、ローソク足が±2σのバンドを大きく突破したり、接触後に反発せずに陽線(陰線)が連続する場合、トレンドが発生する可能性があるため、損切りを実施することも考慮しましょう。

ボリンジャーバンドを使う際の注意点

他のテクニカル指標と同様に、ボリンジャーバンドも完璧ではなく、ボリンジャーバンドにも弱点があります。
例えば、前述のようにスクイーズからエクスパンションへの移行時にエントリーする方法では、価格が±2σのバンドを超えた後に逆行し、逆方向のトレンドが発生することがあります。これは「だまし」と呼ばれ、いつ発生するかわからないので、常にリスクを許容した取引をすることが大切です。

まとめ

今回はボリンジャーバンドについて詳しく説明しました。
ボリンジャーバンドは順張りにも逆張りにも使える汎用性の高いテクニカル分析法ですが、使い方には注意が必要です。
バンドウォークの発生を確認するためには、自分の目でチャートを注意深く観察する必要があります。バンドの色を変更したり、線を太くしたりするなどの視覚的な工夫をすることで、チャートがより見やすくなり、バンドウォークの発生を初期段階で確認しやすくすることができます。
また、他のテクニカル分析と併用することで、より効果的に使用できることも覚えておきましょう。

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